【動画】「ニコ生思想地図第10回」を見て。

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 ニコ生思想地図10を見た。

 今回はニコニコ超会議に合わせ、出張版ということでひろゆき氏と対談。
 相手がひろゆき氏と言う事もあって、専門的な話をするでもなく、東氏もホストというよりもゲスト役的な感じで適当にやってた感じ。

 主に、インターネットの可能性をと言うことについて話してたんだけど、特に面白かった事。

・会場質問者の女性。
 トークテーマが10個あって、その中から互いに話したい話題をチョイスするというの流れだったんだけど、互いに、「別に……」な空気がながれ、結局、そのチョイスを会場に委ねると言う事になったんだけど、そこで、会場の一番前に居た女性が躍り出る。トークテーマを10個の中から選んでくれと言う振りに対し、曰く
「私はパソコン音痴である。だから、震災の際はツイッターで有用な情報が流れたと聞いても混乱していたのだが、結局どうだったのか?」と言う質問。
 テーマ、ガン無視の質問に対し、会場、ざわつくも、
 ひろゆき氏、東氏、ともに、
ツイッターってツールなんで、玉石混交っすよ。このメディアなら玉しかないなんてもんはなくて、それだけを求めるって思考停止の馬鹿がすることでしょ」と言うニュアンスでピシャリ。
 もちっと書けば、ネットワークには情報のネットワークと人のネットワークがあると。ソーシャルメディアはどちらかと言えば人を繋ぐメディアだから、そこに対し、正しい情報は!となる態度が前提を誤ってる考え方であるとしている。
 
 それに対し、女性負けない。
 正しい情報だけを求めると言うのは、ある意味後出しじゃんけんのみを欲しがるのと同じだ、という発言に対し。
「情報・歴史・正しい・と言う話をされていたと思うが、情報ってものは強いものが書き換えますよね?」と割りこむ。
「勝ったものが歴史を作りますね」とひろゆき氏。
「じゃあ、情報やネットがなくなるってことはありませんかね?逆に。これから、皆が楽しく生きてくために」と女性。
 この辺りで東氏は完全に対話を諦めてて、ひろゆき氏がなんとか拾う。
「「ここに水の入ったボトルがある」と言う事も情報なので、情報がなくなるって言葉としておかしいですよ?
「あぁ、そうですね。なんて言ったらいいんだろう、こう、メディアがなくなるとか〜」と、自身の考えを表現できない女性に対し、続けてひろゆき氏、
「過去、図書館や教会が情報を独占してた。一部の強権力が情報を握るということはあっても、情報やメディアがなくなるということは全然別の話で、何を聞いてるのか、よくわからないです!」で強引に話を突き飛ばし、女性、すごすごと退散。

 このくだりだけで、やっぱ、生放送面白いなぁと思ったのだけど、一体、あの女性の疑問は何だったんだろうかと言う疑問は残った。
 支離滅裂論理性皆無なのは確かなんだけど、話の飛躍のさせ方的に、自分の中での確固たる何かがあったんだろうとは思う。空気の読めなさとか、痛々しい感じとあわせて、何らかの活動に携わってる臭いがしたんだけど、なんだろう、単純にインターネットメディアの情報が世界を悪くするとか、そういう手合いの人だったんだろうか、と気になった。



 後は、一般意志2.0の話とかしてて、ひろゆき氏は普通に頭いいんだなぁ、と言う印象が強く残ったって感じ。

 一般意志2.0の話は、以前友人とした話がひろゆき氏のツッコミで出てて、国会とか生放送してそのツッコミをコメントで流し、議員の目に留まると言う方式で、密室の熟議という決定プロセスにルソー言うところの一般意志と言うものをぶつけることが出来るんじゃないかと物なのだけど、
 よくある反論として、ポピュリズムになりゃせんか、と言う意見に対しては、熟議の成員に一般意志というものの存在を意識させるのが目的で、迎合しなければ良い。決定はあくまで専門家が行う、としてるのだけど、僕友人で話した時や、今回ひろゆき氏から出た意見は、だれが見んの?そんなの?という事。
 そんな物にアクセスする関心を持ってる時点で、その熟議のインナーサークル的存在で、そのな人達からでは、熟議を開かれたものにする一般感覚に基づくツッコミなど出てこない。と言うもの。
 これに対し、東氏が最後はぐらかしていたのが残念。
 
 民主主義と言う原理原則に基づいて、と東氏は繰り返してたが、それはわかる。民主主義というスタイルを今のテクノロジーでやるんだったら、良かれ悪しかれ、とりあえずオープンに出来るものはしといたほうがベターっしょ。なのは同意。

 ただ、一方で民主主義ってどうなん感はどこまでもつきまとう。


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